睡眠時無呼吸症候群は男性に多い?いびきから始める正しい対処法

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そのいびき、本当に「年齢や疲れ」のせいですか?

「最近いびきがひどいらしい」「寝ている間に息が止まっていると指摘された」。
そんな経験から、このページにたどり着いた方も多いと思います。男性の場合、いびきを年齢や疲労、体型の変化のせいとして片付けてしまいがちです。しかし実際には、そのいびきの裏に睡眠時無呼吸症候群(SAS)が隠れているケースは珍しくありません。

特に男性は、自分では眠れているつもりでも、睡眠の質が大きく低下していることに気づきにくい傾向があります。日中の眠気や集中力低下も、「仕事が忙しいから」「年齢のせい」と自己完結してしまうことが多いのです。

この記事では、なぜ睡眠時無呼吸症候群が男性に多いのか、どのいびきが危険なのか、そしていびきから始める正しい対処法を順を追って整理します。
「まだ病院に行くほどではない」と感じている今こそ、知っておくべき情報があります。


なぜ睡眠時無呼吸症候群はいびきを伴いやすいのか

睡眠時無呼吸症候群の多くは、寝ている間に空気の通り道(上気道)が狭くなることで起こります。空気が無理に通ろうとすると、喉の奥や軟口蓋が振動し、いびきとして音が出ます。つまり、いびきは気道が狭くなっているサインでもあります。

問題なのは、その狭さが一定以上になると、一時的に呼吸そのものが止まってしまうことです。これが無呼吸や低呼吸で、脳や体は酸素不足の状態に陥ります。本人は目覚めていないつもりでも、脳は何度も覚醒を繰り返しており、深い睡眠が妨げられます。

重要なのは、いびきの音の大きさだけでは判断できないという点です。静かないびきでも無呼吸が起きている場合があります。
「音」ではなく「呼吸が安定しているか」が本質であることを、まず押さえておく必要があります。


睡眠時無呼吸症候群が男性に多いと言われる理由

睡眠時無呼吸症候群は、統計的にも男性の発症率が高いとされています。その理由は一つではなく、複数の要因が重なっています。

まず、骨格や首まわりの構造です。男性は女性に比べて首が太く、喉周辺に脂肪がつきやすいため、気道が圧迫されやすい傾向があります。加えて、内臓脂肪が増えやすい体質も影響します。

次に、生活習慣です。飲酒や喫煙は喉の筋肉を緩め、いびきや無呼吸を悪化させます。仕事上の付き合いで避けにくい男性ほど、リスクが高まりやすいのが現実です。

さらに、女性は更年期前までホルモンの影響で気道が保たれやすい一方、男性にはその防御機構がありません。
これらが重なり、男性はいびきから睡眠時無呼吸症候群へ移行しやすいと考えられています。


危険ないびきと様子見してよいいびきの違い

すべてのいびきが病的というわけではありません。ただし、危険ないびきには特徴があります。

代表的なのは、
・いびきが途中で止まり、しばらくして大きく息を吸い込む
・一定のリズムではなく、乱れがある
・毎晩ほぼ必ずいびきをかく
といったパターンです。これらは無呼吸が起きている可能性を示唆します。

一方、疲れている日だけ軽く出るいびきや、姿勢を変えると治まるものは、経過観察で問題ないケースもあります。ただし、本人は自覚できないため、家族やパートナーの証言が重要になります。

特に「息が止まっているように見える」「苦しそう」と言われた場合は、様子見せず一度立ち止まるべきサインです。
いびきは体からの警告であり、無視し続けることが一番のリスクになります。


男性が睡眠時無呼吸症候群を放置するとどうなるか

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、まず現れるのが日中の強い眠気や集中力低下です。睡眠時間が足りていても、脳が十分に休めていないため、仕事のパフォーマンスが落ちやすくなります。

さらに問題なのは、長期的な影響です。無呼吸による低酸素状態が続くことで、高血圧、心疾患、脳血管障害のリスクが高まることが知られています。これらは突然起こるものではなく、静かに積み重なっていきます。

多くの男性が「今すぐ困っていないから大丈夫」と考えがちですが、症状が軽いうちほど自覚が少ないのがこの病気の特徴です。
将来の健康リスクを下げるためにも、「いびきの段階」で対処することが重要になります。


いびき・睡眠時無呼吸症候群の主な治療選択肢

治療と聞くと大げさに感じるかもしれませんが、選択肢は一つではありません。まず基本になるのが、生活習慣の見直しです。体重管理や飲酒量の調整は一定の効果がありますが、これだけで改善しない人も多いのが実情です。

次に、マウスピース治療。下顎を前に出して気道を確保する方法で、軽症〜中等度には有効とされます。ただし、違和感や継続の難しさを感じる人もいます。

重症例ではCPAP治療が標準とされますが、毎晩装着する負担が大きく、継続率が課題になることもあります。

重要なのは、効果だけでなく「続けられるか」という視点です。治療は一度で終わるものではなく、日常生活に組み込めるかどうかが結果を左右します。


いびき治療として注目されるレーザー治療とは

近年、いびき治療の選択肢として注目されているのがレーザー治療です。喉の奥の組織にレーザーを照射し、引き締めることで気道を広げやすくするという考え方に基づいています。

外科手術のように組織を切除するわけではないため、身体への負担が比較的少ない点が特徴です。施術時間も短く、日常生活への影響が限定的なケースが多いとされています。

もちろん、すべての無呼吸に適応できるわけではありませんが、いびきが主症状の軽度〜中等度のケースでは検討されることが増えています。
「大がかりな治療には抵抗があるが、何もしないのも不安」という層にとって、現実的な選択肢になりつつあります。


レーザー治療が向いている男性の特徴

レーザー治療は万能ではありませんが、向いている条件があります。例えば、いびきが中心で、無呼吸の程度が比較的軽い場合。CPAPほどの治療が必要ないケースです。

また、マウスピースが合わなかった、継続できなかった人にも検討余地があります。忙しく、毎晩装着する治療が負担になる男性にとって、通院回数が限定的で済む点はメリットです。

「まずは生活の質を改善したい」「家族からのいびきをどうにかしたい」といった現実的な動機とも相性が良い方法と言えます。
重要なのは、自分の状態に合っているかを専門的に判断してもらうことです。


いびきから始める正しい対処ステップ

いびきに気づいたら、最初にすべきことは軽視しないことです。次に、自己判断で終わらせず、情報を集め、自分に合う選択肢を知ることが大切です。

睡眠時無呼吸症候群は、放置するとリスクが高まりますが、早期に対処すれば選択肢は広がります
いびきは恥ずかしいものではなく、体が発しているサインです。

「まだ大丈夫」と思っている今こそが、正しい対処を始めるタイミングです。
将来の健康と日常の快適さ、その両方を守るために、一歩踏み出す価値は十分にあります。

参考文献

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